歯列矯正で頭痛が起こる原因とは?こんな症状に気をつけよう
歯列矯正を始めてから、これまで感じたことのなかった頭痛に悩まされるようになったと感じている方は少なくないでしょう。
歯の治療と頭痛は一見関係がないように思えますが、歯列矯正は噛み合わせや顎、筋肉のバランスに影響を与える治療です。
そのため、体が変化に適応する過程で頭痛が起こることがあります。
本記事では、歯列矯正中に頭痛が起こる原因や注意すべき症状、対処法までを分かりやすく解説します。
歯列矯正中に頭痛が起こる主な原因

歯列矯正中に頭痛が起こる主な原因は下記のとおりです。
- 噛み合わせの変化
- ゴムかけやリテーナーなどの影響
- 歯の移動による神経・筋肉への影響
- 食いしばり・顎関節への負担
順番に解説します。
噛み合わせの変化
歯列矯正中は歯の移動により噛み合わせが一時的に不安定になり、顎やこめかみの筋肉に負担がかかりやすくなります。
顎の位置を無意識に調整しようとして筋肉が緊張し、頭痛として現れることがあり、噛み癖がある場合は片側だけ痛むこともあります。
ゴムかけやリテーナーなどの影響
ゴムかけやリテーナーは噛み合わせ調整に必要ですが、歯や顎に持続的な力が加わります。
特にゴムかけ開始直後や強さ変更時は筋肉への負担が増え、こめかみや後頭部に重い頭痛を感じることがあります。
歯の移動による神経・筋肉への影響
歯の移動時には歯根膜や神経が刺激され、締め付けられるような鈍い頭痛が出ることがあります。
ワイヤー調整後は歯の痛みとともに頭が重く感じやすく、体が力に適応する過程といえます。
食いしばり・顎関節への負担
矯正中は違和感や噛み合わせ変化から、無意識の食いしばりが増えることがあります。
これが続くと顎関節や側頭筋に負担がかかり、頭痛に加えて首や肩のこり、顎の痛みを伴い、慢性化することもあります。
歯列矯正中に頭痛が起こりやすいタイミング

最も多いのは装置調整直後で、ワイヤー調整やマウスピース変更により歯や顎への力が強まり、筋肉や神経が刺激されやすくなります。
多くは調整後1〜3日で落ち着きます。
また、ゴムかけ開始直後や強さ変更時も、顎関節への負担から頭痛が出やすくなります。
歯列矯正による頭痛はいつまで続く?

歯列矯正による頭痛が続く時期については以下のとおりです。
- 調整後に起こる一時的な頭痛
- 長引く場合に考えられる原因
それぞれ説明します。
調整後に起こる一時的な頭痛
歯列矯正の頭痛は、装置調整後に起こる一時的なものが多く、力の変化で顎周りの筋肉や神経が刺激されて生じます。
多くは数日〜1週間ほどで軽減し、痛みが徐々に弱まる場合は過度に心配する必要はありません。
長引く場合に考えられる原因
数週間以上続く場合は、噛み合わせの不調や顎関節への負担、食いしばり・歯ぎしりの影響が考えられます。
もともと頭痛持ちの方は、矯正が引き金になることもあります。
症状が改善しない場合は我慢せず、経過や痛みの特徴を歯科医師に相談することが大切です。
歯列矯正中に気をつけるべき頭痛の症状

矯正中の頭痛は一時的なことが多い一方、注意が必要な症状もあります。
痛みが日ごとに強くなる、ズキズキ脈打つ痛みに変わる、片側だけ強く痛む、締め付けられるように痛む場合は要注意です。
加えて、吐き気・めまい・目の奥の痛み・光や音への過敏などがあると、偏頭痛など別の頭痛が関係している可能性もあります。
緊張型頭痛と片頭痛の違いを知っておくと安心です
矯正中の頭痛は、大きく「緊張型頭痛」と「片頭痛」に分けて考えると、対処の方向性が見えてきます。
緊張型頭痛は、こめかみや後頭部が締め付けられるような重い痛みで、両側に起こりやすく、吐き気を伴わないのが特徴です。
日本頭痛学会によると、圧迫感や締め付け感のある非拍動性の痛みで、強さは軽度から中等度とされています。
矯正中に多いのは、この緊張型のタイプです。噛み合わせの変化や無意識の食いしばりで、こめかみの側頭筋や顎の咬筋が緊張し、血流が滞ることで起こりやすくなります。
一方の片頭痛は、片側がズキンズキンと脈打つように痛み、体を動かすと悪化しやすいのが特徴です。
日本神経学会によると、吐き気や嘔吐を伴いやすく、光や音を不快に感じたり、ギザギザした光が見える前兆が出ることもあります。
矯正をきっかけに眠っていた片頭痛が出やすくなる方もいるため、脈打つ痛みや吐き気・視界の異常がある場合は、緊張型とは分けて考える必要があります。
歯列矯正による頭痛を放置すると悪化するケース

歯列矯正による頭痛を放置すると悪化するケースは下記のとおりです。
- 顎関節症との合併
- 偏頭痛などが起こるようになる
順番に解説します。
顎関節症との合併
歯列矯正中の頭痛を放置すると、噛み合わせの変化や食いしばりにより顎関節へ負担がかかり、顎関節症を併発することがあります。
進行すると、口を開けた際の痛みや開口制限、関節音に加え、こめかみ周辺の頭痛が慢性化し、生活に支障が出る場合もあります。
偏頭痛などが起こるようになる
矯正をきっかけに、偏頭痛や緊張型頭痛が頻発することもあります。
噛み合わせ不良や筋緊張が続くと、血流や神経に影響しやすく、頭痛体質やストレスが強い方では悪化しがちです。
歯列矯正中の頭痛を軽減する方法

歯列矯正中の頭痛を軽減する方法は次のとおりです。
- 日常でできるセルフケア
- こめかみと顎のセルフマッサージの手順
- ロキソニンなどの痛み止めの処方
- 装置調整で改善できるケース
- ワイヤー矯正とマウスピース矯正で頭痛の出方は違う?
それぞれ解説します。
日常でできるセルフケア
歯列矯正中の頭痛は筋肉の緊張が関係することが多いため、首や肩を温めたり、蒸しタオルをこめかみや顎に当てて血流を促すと和らぐことがあります。
また、食いしばりに気づいたら歯を軽く離す意識や、姿勢を整えることも顎や首への負担軽減につながります。
こめかみと顎のセルフマッサージの手順
矯正中の緊張型の頭痛は、こめかみの側頭筋と、頬にある咬筋のこわばりが関係していることが多いため、この2か所をやさしくほぐすと楽になることがあります。
まず、入浴後など体が温まったタイミングで行うと効果的です。蒸しタオルをこめかみや顎に20秒ほど当て、筋肉を温めてから始めます。
側頭筋は、こめかみから耳の上にかけて指の腹を当て、口を軽く開け閉めしながら、円を描くようにゆっくり押し回します。咬筋は、奥歯を軽く噛んだときに頬で硬くなる部分を探し、同じように指の腹で円を描くようにほぐします。
強く押しすぎず、心地よいと感じる程度の軽い力で1か所30秒ほどが目安です。日中に食いしばりに気づいたら、上下の歯を2〜3ミリ離し、舌を上あごにそっとつけて顎の力を抜く習慣も、筋肉の緊張をやわらげる助けになります。
痛みが強い部分を無理に揉むと悪化することもあるため、違和感が続く場合は担当医に確認しましょう。
ロキソニンなどの痛み止めの処方
痛みが強い場合は、歯科医師の判断でロキソニンなどの鎮痛薬が処方されることがあります。
市販薬で対応できない、服用が続く場合は自己判断せず相談することが大切です。
装置調整で改善できるケース
装置の力が強すぎたり、噛み合わせが合っていない場合、調整によって頭痛が改善することがあります。
痛みのタイミングや程度を歯科医師に伝え、我慢せず治療内容を調整してもらうことが重要です。
当院では、矯正専門医が治療を行っていますので、精度の高い治療が受けられます。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正で頭痛の出方は違う?
使う装置によって、頭痛の感じ方には傾向の違いがあります。
ワイヤー矯正は、調整のたびにまとまった力が一度に加わるため、調整直後の1〜3日に痛みや頭の重さが出やすい傾向があります。
力が強く働く時期に集中して症状が出るイメージです。
一方のマウスピース矯正は、弱い力で少しずつ歯を動かすため、1回あたりの痛みは比較的おだやかとされます。
ただし装置を1日20時間以上装着し続けるため、新しいマウスピースに交換した直後は締め付け感が出やすく、無意識に食いしばってしまう方もいます。
どちらの装置でも、痛みの出るタイミングを把握しておくと心の準備ができ、つらい時期を乗り切りやすくなります。
当院では、痛みの少ない加速矯正治療(PBMオルソ)も取り入れ、一人ひとりの負担に配慮した治療を行っています。
どの装置が合うか、痛みが心配な方も含めて、お気軽にご相談ください。
歯列矯正による頭痛で歯科・医療機関を受診すべき判断基準

歯列矯正中の頭痛は一時的に落ち着くことが多いものの、すべて様子見でよいわけではありません。
頭痛の頻度や強さが増している、調整後も痛みが引かない場合は、噛み合わせや装置の力が合っていない可能性があります。
吐き気・めまい・視界異常・顎の強い痛みなどを伴う場合は、顎関節症や他疾患の可能性も考えられるため、早めに歯科医師に相談しましょう。
何科を受診すればよいか迷ったときの考え方
頭痛で「歯科に行くべきか、別の病院に行くべきか」と迷う方は少なくありません。
矯正中の頭痛は噛み合わせや顎の筋肉が関係していることが多いため、まずは治療を受けている矯正歯科に相談するのが基本です。
装置の力の強さや噛み合わせを確認してもらうことで、原因の切り分けができます。
一方で、これまで経験したことのない強い頭痛、急に始まった激しい頭痛、手足のしびれやろれつが回らない、高熱を伴うといった症状がある場合は、矯正とは別の原因(二次性頭痛)が隠れている可能性があります。
こうしたサインがあるときは、矯正歯科ではなく脳神経内科や頭痛外来など医科の受診を優先してください。
判断に迷う場合でも、まず担当の歯科医師に経過を伝えれば、必要に応じて適切な医療機関を案内してもらえます。自己判断で我慢を続けないことが大切です。
栄近辺でおすすめの矯正歯科医院は下記のページをご確認ください。
栄で人気の矯正歯科はどこ?通いやすくて安心できるおすすめ5医院を厳選紹介!
歯列矯正による頭痛でよくある質問

歯列矯正による頭痛でよくある質問は下記のとおりです。
- 歯科矯正で頭痛や肩こりは起こりますか?
- 歯列矯正で頭痛から吐き気を催してしまいます
- 歯列矯正の頭痛はどれくらい続きますか?
- 矯正中の頭痛にロキソニンやカロナールを飲んでも大丈夫ですか?
それぞれ回答します。
歯科矯正で頭痛や肩こりは起こりますか?
歯列矯正で噛み合わせが変わると、顎や首、肩の筋肉の使い方が変化し、頭痛や肩こりが起こることがあります。
装置の違和感による食いしばりが原因となる場合もありますが、多くは体が慣れるにつれて軽減します。
歯列矯正で頭痛から吐き気を催してしまいます
矯正中の頭痛に吐き気を伴うことは、噛み合わせ変化や筋緊張が自律神経に影響するため起こることがあります。
ただし、頻繁な吐き気や強いめまい、視界異常がある場合は早めに相談・受診が必要です。
歯列矯正の頭痛はどれくらい続きますか?
多くは調整後数日〜1週間で落ち着きます。
数週間以上続く、調整のたびに強い痛みが出る場合は、噛み合わせや装置の調整を歯科医師に相談することが大切です。
矯正中の頭痛にロキソニンやカロナールを飲んでも大丈夫ですか?
頭痛がつらいときは、歯科医師に相談したうえで、ロキソニンやカロナール、イブなどの市販の鎮痛薬を使うこと自体は問題ないとされています。
ただし、痛み止めの飲みすぎは胃への負担や薬の効きにくさにつながることがあるため、用法用量を守ることが大切です。
市販薬で効かない、服用が何日も続くといった場合は、自己判断を続けず担当医に相談してください。
痛みのタイミングや程度を伝えることで、装置の力の調整など根本的な対応につながることもあります。
歯列矯正による頭痛まとめ

歯列矯正中に起こる頭痛は、噛み合わせの変化や顎・筋肉への負担など、治療に伴う体の変化が原因です。
多くの場合、こうした頭痛は数日から1週間ほどで自然に軽減していきますが、痛みが長引いたり、日常生活に支障をきたしたりする場合は注意が必要です。
当院では、痛みの少ない加速矯正治療(PBMオルソ)も行っています。
歯列矯正でお悩みのある方は、お気軽にお問合せください。

