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オールオンフォー(All-on-4)治療は、複数の歯を失った方に向けた先進的なインプラント治療です。
通常の入れ歯に比べて自然な見た目や噛み心地を得られ、適切なケアを行えば寿命は一般的に10~15年が目安で、長い場合は20年以上使用できることもあります。
ただし、長期間快適に使うためには日頃のケアやメンテナンスが不可欠です。
この記事では、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を中心に、長く使うための工夫や注意点、他の治療法との比較を紹介します。
オールオンフォー(All-on-4)治療は、片顎あたり4本のインプラントを顎の骨に埋め込み、その上に12本前後の人工歯が一体化された上部構造を固定するインプラント治療です。
すべての歯を失った場合でも、この4本のインプラントがしっかりすべての人工歯を支えるため、総入れ歯に代わる選択として注目されています。
また、従来のインプラント治療と異なり、1本の歯に対して1本ずつインプラントを埋入する必要がなく、手術の負担や費用を大幅に軽減できるのが特徴です。
埋め込むインプラントは骨の厚みや質の良い部分に集中させるため、骨の移植を行わずに済むケースが多いというメリットもあります。
なお、ノーベルバイオケア社のインプラント体を使うオールオンフォー治療は正式なオールオンフォー治療のプロトコルではありません。
オールオンフォー(All-on-4)治療は少ないインプラント本数で人工歯を支える画期的な治療法ですが、永久的に使えるわけではありません。
ここでは、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命について解説します。
オールオンフォー(All-on-4)治療の一般的な耐用年数は10〜15年で、定期的なケアとメンテナンスによって20年以上使い続けることもできます。
インプラント体は生体親和性の高いチタンなどの素材でできており、骨としっかり結合するため、条件が整えば長持ちするのが特徴です。ただし、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命は個人差が大きく、生活習慣や疾患、体質によっては短くなる場合もあります。
上部構造は摩耗や変色、破損が見られた場合は寿命を迎えていなくても、新しいものと入れ替える必要があります。
オールオンフォー(All-on-4)治療は、パーツごとに寿命が異なるため、パーツごとに定期的な点検や交換が必要です。
オールオンフォー(All-on-4)治療はインプラント体と上部構造の2つの主要パーツで構成されています。
以下の表にパーツごとの寿命をまとめています。
パーツ名 | 寿命の 目安 | 特徴 |
---|---|---|
インプラント体 | 約10~20年 | 条件が整えば長期間使用可能な場合もある |
上部構造 | 約7~10年 | 噛みしめや摩耗によって、破損や変色が生じることがある |
連結用パーツ | 約5~10年 | スクリューやアバットメント等の連結部分で、緩みや破損で交換や修理が必要になる |
上部構造は日々の使用で劣化が進みやすいため、定期点検での早期発見が重要なポイントです。
インプラント体そのものは耐久性が高いものの、インプラント周囲炎や骨の状態が悪化すると、脱落リスクが高まります。
ブリッジの寿命は一般的に約7〜8年が目安とされ、オールオンフォー(All-on-4)治療に比べるとやや短くなります。
ブリッジとは、失った歯の両隣に残っている健康な歯を支えとし、橋渡しのように人工歯を固定する治療法です。支台となる健康な歯には大きな負担がかかるため、虫歯や破折のリスクが高くなりやすいという特徴があります。
そのため、ブリッジの寿命はブリッジ自体の耐久性だけでなく、支台となる歯の健康状態にも大きく左右されます。
土台の歯が虫歯や歯周病で弱くなると、ブリッジ全体の交換や別の治療が必要です。
入れ歯の寿命は一般的に約3〜5年が目安とされ、オールオンフォー(All-on-4)治療に比べると短くなります。
入れ歯とは、失った歯を補うための人工の歯であり、患者自身が取り外しできる補綴装置です。すべての歯を失った場合に使用する総入れ歯と、一部だけ失った場合に使用する部分入れ歯の2種類があります。
オールオンフォー(All-on-4)治療に比べて寿命が短いのは、歯茎や粘膜の上にのせて支える構造であり、使用しているうちに歯茎や顎の骨が変形し、入れ歯が合わなくなるためです。
また、入れ歯は主にプラスチック素材で作られているため、経年による摩耗や変色、破損が避けられないことも寿命が短い理由となります。
オールオンフォー(All-on-4)治療は寿命が比較的長い治療法ですが、いくつかの要因によって寿命が短くなることがあります。
ここでは、その要因について解説します。
顎の骨が少なかったり質が悪いと、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命は大きく縮まります。
インプラントは骨にしっかりと固定することで安定性を保ちますが、骨の量や硬さが不十分だと、インプラントが定着しにくく脱落や動揺のリスクが高まります。また、顎の骨が痩せていると噛む力に耐えられず、長時間の使用に耐えることができません。
このような場合は、治療前に専門医の骨量診断を受け、骨造成の前処置を行うことで対応できる場合もあります。
インプラント周囲炎は、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を大きく縮める要因の一つです。
インプラント周囲炎とは、人工歯の周囲に細菌が繁殖し、歯茎や顎の骨が炎症を起こしてしまう疾患です。進行すると顎の骨が溶けてしまい、インプラントが脱落するリスクがあります。
さらに天然歯の歯周病よりも自覚症状が出にくい特徴があり、気づいたときには悪化していることが多いのも特徴です。
予防には毎日の丁寧なブラッシングや歯間ブラシを使ったセルフケアが欠かせません。
喫煙はオールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を縮める行為です。
たばこに含まれるニコチンには血管収縮の作用があり、口腔内の血流を悪化させるリスクがあります。
これにより、インプラント体と顎の骨が結合しにくくなり、傷の治りが遅れやすくなります。さらに免疫力も低下するため、インプラント周囲炎のリスクが増大し、トラブルの発生リスクが高まって寿命が縮んでしまうというわけです。
インプラントを長く快適に維持するためには、たばこを控えることが重要になります。
乱れた生活習慣は、インプラント周囲環境を悪化させ、結果としてオールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を縮めてしまいます。
例えば、以下のような生活習慣はオールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を縮める原因です。
このような生活習慣の乱れは、体の免疫力を低下させ、口腔内の細菌が増加しやすい環境を作ります。
その結果、歯垢やプラークが溜まりやすくなり、インプラント周囲炎のリスクが高まり、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命が縮まってしまうのです。
全身疾患は、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を縮める原因の一つです。
例えば、以下の全身疾患はオールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を縮める可能性があります。
糖尿病は血糖コントロールが不十分となり、体の免疫力が低下し、傷や炎症の治癒が遅くなります。その結果、インプラント周囲炎が起こりやすくなり、オールオンフォー(All-on-4)治療の脱落やトラブルにつながることが少なくありません。
骨粗しょう症は、骨の密度や質が低下することでインプラント体が十分に固定できず、治療の成功率そのものが低下します。また、心疾患や高血圧、免疫疾患なども、全身の治癒能力が低下しやすく、出血や感染等のリスクを高める原因です。
このような全身疾患がある場合には、事前に主治医と連携して十分な全身管理を行う必要があります。
オールオンフォー(All-on-4)治療を長く快適に使うためには、日常のセルフケアや生活習慣の見直し、クリニック選びなどが欠かせません。
ここでは、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を延ばす方法を解説します。
オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を延ばす方法の一つに、十分な骨量がある状態でインプラント治療を行うことがあります。
骨量が多ければインプラント体は骨にしっかり結合し、安定性が増します。一方、総入れ歯を長期間使用すると顎の骨に十分な刺激が伝わらず、骨が痩せていくリスクが高まります。
骨の減少はインプラントの安定に影響を及ぼすため、質量を保つことは治療の長期成功のためにも不可欠です。
毎日の丁寧なセルフケアが、オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を延ばすことにつながります。
人工歯やインプラント周囲はプラークが付着しやすいため、歯ブラシによる丁寧なブラッシングはもちろん、歯間ブラシやワンタフトブラシなども活用しましょう。
特にインプラントと歯茎の境目や、人工歯の裏側は汚れが溜まりやすい部位です。力を入れすぎず細かい部分まで、優しく磨くことがポイントになります。
ケアを怠ると、プラークや細菌の蓄積により、インプラント周囲炎が発生するリスクが高まるため注意しましょう。
セルフケアだけでは十分に落とせない汚れもあるため、3〜6か月ごとに歯科医院での定期メンテナンスが重要です。
定期検診では、インプラントや上部構造のチェック、専門機器によるクリーニング、噛み合わせの調整など多角的に診てもらえます。
特に初期のインプラント周囲炎や人工歯の破損、緩みは、プロのチェックで早期発見や早期対処が可能です。
噛み合わせを正しく整えることは、オールオンフォー(All-on-4)治療を長持ちさせるための重要ポイントです。
噛み合わせに少しでもズレがあると、インプラントや人工歯に過剰な力が集中し、破損や早期脱落などのリスクが高まります。さらに、顎関節や筋肉への負担、頭痛、肩こりなど全身に悪影響を及ぼす可能性もあります。
治療前には仮歯装着や細かい咬合調整を繰り返し、患者一人ひとりの顎の動きや生活習慣に合わせ、最適な噛み合わせを探ることが重要です。
治療後も定期的に噛み合わせの見直しや調整を継続することで、長期的な快適さとトラブル予防につながります。
歯ぎしりや食いしばり対策をすることは、オールオンフォー(All-on-4)治療を長持ちさせるために効果的です。
歯ぎしりや食いしばりの習慣があると、人工歯やインプラント部に強い力が繰り返し加わり、パーツのすり減りやインプラントの脱落につながります。
主な対策としては、ナイトガード(マウスピース)の装着が効果的です。
ナイトガードを就寝時に着用することで、歯ぎしりや食いしばりによる力を分散し、インプラントや人工歯にかかるダメージを大きく減らせます。
また、歯ぎしりや食いしばりはストレスが大きな原因になることもあるため、ストレス管理や十分な休息など生活面の見直しも有効です。
オールオンフォー(All-on-4)治療を長持ちさせるためには、バランスの取れた食生活を心がけることも大切です。
硬い食品や粘着性の高い食べ物を頻繁に摂取すると、人工歯やインプラント体に負荷がかかり、トラブルの原因となることがあります。また、糖分の多い食事や栄養が偏った食生活は、口腔内の環境悪化や免疫低下につながり、インプラント周囲炎のリスクを高める要因です。
野菜やタンパク質、ビタミンなどの栄養素をバランスよく取り入れ、咀嚼しやすい食品を意識的に選ぶことでインプラントや人工歯の負担を軽減できます。
信頼できるクリニック選びも、オールオンフォー(All-on-4)治療を長持ちさせるポイントです。
オールオンフォー(All-on-4)治療は高度な技術力と豊富な知識、そして術後の長期的なサポート体制を必要とします。経験・実績のある専門医のもとで治療を受けることで、的確な治療に加え、トラブルの予防や再治療の質も高まります。
また、治療機器や材料の品質管理、衛生面の徹底など安全性への配慮も重要なポイントです。
信頼できるクリニックを選ぶ際には以下の点を意識しましょう。
オールオンフォー(All-on-4)治療を検討する際は、上記のポイントを意識し、納得できるまでカウンセリングを受けてクリニックを選びましょう。
オールオンフォー(All-on-4)治療は、複数の歯を失った方にとって見た目や機能性を効果的に改善できる治療法です。
正しいケアと定期メンテナンスを行うことで、10〜20年以上の使用が可能です。
オールオンフォー(All-on-4)治療の寿命を縮めないためには、日々の丁寧なセルフケアや定期検診、信頼できる歯科医院での継続的なサポートが欠かせません。
オールオンフォー(All-on-4)治療を検討中の方は、『アルティメイト栄歯科・矯正歯科』にご相談ください。
豊富な実績を持つ専門医が在籍し、CT診断や精密な噛み合わせ調整、術後のメンテナンスまでトータルでサポートします。患者さま一人ひとりに合わせた治療計画をご提案し、安心して治療に臨める環境が整っています。
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